話題になっているように、教師の仕事はブラックです。
勤務時間に仕事が終わるなんて人は、超希少です。
私自身、子どもが小さかった頃、音楽専科をしていたので、そのときを除いて、勤務時間内に帰れたことなんてほぼありませんでした。
多いときは一月に80時間程残業をし、更に、帰宅後や休日も仕事をすることもざらでした。
私は特に出世コースを歩んできた訳でも、研究会などに参加していた訳でもありません。
教員の仕事がブラックといわれる原因の1つは、自分の授業や学年に関わる仕事以外の仕事、校務分掌といわれる仕事の多さです。
今回は、校務分掌の中で、特に、負担が多く、私が長時間勤務になった原因の仕事についてお話しします。
それは、学校全体の保護者や教職員から給食費を徴収して、業者に支払ったり、返金する必要のある家庭に返金したりする、給食会計の仕事です。
大きな学校に勤めていたときは、教職員も含めて900名程の給食費の管理を任されていました。ひと月に350万円程です。普通の小学校の担任の教諭が、です。
その他にも、給食に関する仕事といえば、毎日の給食の食数を計算して業者に連絡することや、アレルギーの子どもの保護者と面談をして、アレルギーの子どもの数を調べること等があります。幸い私が勤務した学校では、会計の担当とは、別の教職員が行っていました。
これらすべて、ほとんどの公立の小中学校では、教員がしています。
「栄養士」「栄養教諭」という立場の職員がいる学校もあって、その場合は主に、その人が仕事を担ってくれる場合もありますが、全ての学校にいるわけではありません。
もちろん、私は、希望してその仕事をしているわけではありません。
でも、毎年4月に、各職員の校務分掌が、管理職から発表され、それに従わなくてはいけません。
その仕事を任されたら最後、授業後に、お金の計算をしたり、返金をしたり、会計簿を書いたり、領収書を作ったり、というような煩雑な作業を、授業後、毎日のようにすることが、数年間は続きます。
その仕事を離れても、毎月給食費の支払いの時期が近付くと、恐怖心が起こってしまう程、私の中でトラウマになってしまうような苦労を要する仕事でした。
私が初めてその仕事を任された20年程前は、正直、まだ、学校のお金の管理体制が緩く、年度末に、収支が合わなくても、しっかりとしたチェックや指摘もなく、許されるような状態でした。
そうだからといって、いい加減にやったり、不正を行ったりしていた訳ではありません。(の、はずです。)
給食費が未納の家庭に対しても、学校として、厳しく取り立てる、というようなことも、正直していませんでした。(少なくとも、私が勤めていた学校は、ですが‥。)
しかし、公務員が公金を横領する事件など、不祥事が続いたことや、給食費を何年も未納の家庭に対して、後から請求することが増えたこと等のために、きちんと収支を合わせ、書類も整備しなければいけなくなってきました。
お金の管理をしっかりすることは、当たり前のことですが、学級担任が、授業そのものや、授業研究、生徒指導、成績処理、学級や学年の運営に関する仕事と合わせてできるような、簡単な仕事ではありません。
行事や、学級閉鎖、長欠、転出入などで給食がカットされた場合は、返金が必要となります。
生活保護を受けている家庭は、徴収しないけれど、役所や教育委員会に申請して、お金をもらい、それを業者に支払う仕事もあります。
その上、牛乳アレルギーの子どもに対応するため、徴収する金額も、子どもによって違いが出るようになって、余計に複雑になってしまいました。もちろん、アレルギーの子どもを責めるわけではありません。
言いたいことは、文部科学省や教育委員会が、給食費をきちんと管理するのなら、給食会計をはじめ、給食指導以外の給食に関する仕事を、教員でない人が行えるように、そのための職員を全部の学校に配置してほしい、ということです。
それが無理でも、数字を入れればすぐに、すべての給食費の計算や、内訳書の作成や会計簿などの書類の作成が、短時間にできるようなシステムを作ってほしいのです。
(公立の小学校に勤めている方、令和2年度のことは、私には分かりませんので、何とも言えないのですが、それができるようになりましたか?)
学校の先生はただでさえ忙しい上に事務的な仕事があるなんて初めて知り驚きました。子どもたちをみるだけでも大変な仕事なのに、です。外注するとかして先生の負担を減らせると良いですね。稚拙なコメントですいません。
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コメントありがとうございます。教職員組合で、それに向けた働きかけをしてくれているのですが、なかなか実現化しません。
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